■2004−11−21
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☆★☆ 週刊コマイナー(通称:週コマ) ☆★☆【028】
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「歌を作るときは、詩が先ですか、メロディーが先ですか?」
という、音楽雑誌のインタビューで定番の質問がある。
「コマナーズの歌は100%詩が先です。」
まだ訊かれたことはないけれど、先に答えておきます。
おそらくこの先もずっと、メロ先の歌はないでしょう。
なぜなら僕の場合詩がなければ浮かんだメロディーをすぐに忘れて
しまうからです。(笑)

今年は本当にたくさんの歌が出来ました。
コマイナーズのレパートリーで完全に演奏できるのだけでも25曲。
それ以外に結婚式・誕生日のプレゼント用に作ったのが5曲。
それもこれも、ちゃんと詩があるから生まれた曲ばかりです。
では、僕はどうやって詩に曲をつけるのか、その秘訣を惜しげも
なくここに公開してみましょう。

まずは詩を暗記します。
それはパソコンのハードディスクに保存するような頭脳への書き込み
でなく、いざという時さっと取り出せるメモリーでの一時的記憶が正解。
喩えるならお部屋の窓際に”香りのシャルダン”(太川陽介が昔コマー
シャルしてたやつ)をそっと置くような感覚です。わかりますね。(笑)
次に呪文のように延々と詩を口ずさみます。
その時、詩の内容や意味を叙情的に受け止めないこと。ここ特に素人
は勘違いするので要注意。それだと表面的意味に寄り添っただけの
果てしなくつまんない曲になってしまう恐れがあります。そんな曲なら
詩だけの方がまだましというものです。気をつけましょう。
狙いは、言葉のリズムと響き、目に見えない文節を探ることです。
萩原朔太郎も、詩の感情はリズムで表現すると言ってますよ。
詩全体が背骨としたらリズムは神経。
細いところは細く、太いところは図太く強調し、時々ひっくり返したり
混ぜ込んだりしてメリハリをつけ形を整えます。
これで8割がた完成。そのままフリーザーで一昼夜ほど寝かせます。
仕上げは小麦粉を振って溶き卵をくぐらせパン粉をまぶし油で揚げる
ようなことを一気に行います。ポイントは必ず目をつぶること。
仕込みは丁寧にするけれど、仕上げは意識下にある自分とは違う
何者かに任せてしまえ!という姿勢です。
「こんなん出ましたけど」と他人事のように思えたらまず成功。
そう思えない器は人間国宝よろしく惜しげもなく石で叩き割りましょう。
ざっとまぁ、こんなもんすよ。
ちなみに、この場合は詩人の詩に曲をつける場合なのででありまして、
自作の詩に曲をつける場合はまた別のアプローチになると思います。
曲作りはコストパフォーマンスが0円。年収100万の僕でも安心してできた
ノーリスク・ハイリターンの健全な精神活動として皆様にもお奨めします。
しかしひとたび経済活動に踏み込めばハイリスク・ハイリターンの代名詞
音楽ビジネスのリングに上ることになります。
♪リングに向かう長い廊下で〜
僕の場合東海道五十三次くらい長い廊下だな。

■あいさつから始めよう

 自己を見つめなおそう
 あいさつを大切にしたい
 明るく朗らかにあいさつを交し合うことを心がけたい
 今の世の中難しく考える人々が多くなってきてる
 まずあいさつから始めよう

この詩は、Yさんという中途障害の方のつぶやきをメモしたもの。
Yさんの通う作業所で作るマドレーヌの袋には、こんなつぶやきを印刷
した紙が入っています。
僕はYさんの誕生日に、この詩に曲をつけてプレゼントしました。
浜村氏はその曲をとても気に入ってくれて、別の詩をつけてコマイナーズ
の新曲としました。
Yさんの詩に美しい曲をつけた僕も僕なら、その曲にこのような毒っ気の
詩を乗せた浜村氏も浜村氏。
お主もなかなかやりますなぁ、と僕を唸らせた詩を紹介して終わります。
今週中に滑り込みセーフ!

■サクリファイス
                 作詞:浜村不純
 ハワイのチャペル
 建売住宅 南欧風
 ピカピカのミニバン 
 運動会でハンディカム ホームシアター
 冬のエクステリア
 ちりばめた電球 ルミナリエ
 とても綺麗だね

 世界を救うために世界を
 生贄に

 アシヤニシノミヤ 
 川べりを跳ねるボルゾイ
 イタリア製のキッチンファーニチャー 
 カルチャーセンター エステティーク アロマテラピー
 到着ロビー 
 「明日から仕事です」 マイレージ
 とても楽しいね

 世界を救うために世界を
 生贄に