■2007−02−10
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☆★☆ コマイナーズ・クラブ通信 ☆★☆ 【臨時号2】
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しつこく書いてしまうけど、今回でまとめます。
両手両足をつかまれた僕は軽々と、とは言えないまでも6人がかり
で数センチ持ち上げられた。
僕は今まで何人もの子ども達や障害者達を持ち上げてきたけど、自
分が持ち上げられるのは何年ぶりだろうか、と一瞬考えた。
子どもの頃に親戚のおじさんがしてくれた高い高いかな?
いや、中学の時に流行ったプロレスごっこでのブレーンバスターだ。
何の抵抗もしないかわりに自主的には動かないというポリシーでい
たら、だんだん頭の方が下になって服がめくれて脱げそうになる。
あ、これは違う。僕は今、人間扱いされていないんだ。
まるでクソ重たい粗大ゴミのように運ばれているんだ。
これはかなりショックな感覚だった。
ポケットに「墨東綺譚」なんぞ入れているのが急に恥ずかしくなり、
本が落ちないように身もだえしたら、べちゃっと放り出された。
背中と道路が直に接して、ひっ、と唸るほど冷たかった。
市職員が手を持ち替えたらまた僕は数センチ空中に浮き、バリケー
ドの外まで運輸された。
自分が人間扱いされていない時の感覚をしっかり心に刻みつけてお
こう。こんな思いを僕は人に与えたくはない。
野宿者たちは何度もこんな思いをかみ締めてきたに違いない。
バリケード越しにガードマンと対峙しながらそんなことを考えてい
た僕の横では、長居大輪祭りで知り合って今度一緒にライブをする
ジェロニモレーベルの連中がガードマン達に話しかけていた。
決して目を合わせず、うつむいたままバリケードを押さえ続けるロ
ボトミーじみた彼らに、人間としての愛情をもって、今ここでおこ
っていることがどういうことか自分で考えてほしいと促していた。
横で聞いていて僕は共感した。
彼らの言葉もぜひ読んでほしい。
↓ギター&ヴォーカルのヒデヨヴィッチ上杉氏のブログ
↓時々ドラマーのぼんきち女史のブログ
結局僕はきちんと芝居を見届けることはできなかった。
バリケード外でのもみ合い越しに見ていると、中では何度も中断し
ながらも繰り返し芝居が続けられていたようだった。
お昼前、残るは舞台周辺だけとなり、ついに力ずくで引き剥がされ
るように一人、また一人とボランティアさんが僕のように運輸され
ていくのが見えた。正午ごろには撤去作業は終了。
僕がつまみ出されるまでずっとそばにいたイーノ君。
彼は最後まで舞台の脇で、排除の一部始終を見たようです。
彼の撮った生々しい写真を見てください。
ほうきぼしブラザーズで一緒に活動した路上詩人の橘さんも現場に
いました。橘さんらしいあり方で長居について書いています。
「マキ君、テレビに映っているよ。」
と何人からかメールが届いた。
僕は介護仕事があったのでほとんどテレビは見れなかった。
それでも見れたいくつかの報道に、芝居について触れているものは
なかった。
行政代執行の文を読み上げる市職員、取り壊されるテント、そして
お昼前の激しい攻防・・・。
あくまでも大阪市VS野宿者+支援者という対立構造をクローズアッ
プさせるという、あらかじめ想定されていた編集方針でまとめられ
てしまっていた。
実際に対立した場面はあったかもしれない。
でも、対立とは違う形で主張を届けたいと願い、芝居と言う手法を
用いた取り組みがあったということを、この通信を読む人には知っ
ていてほしい
その攻防のシーンではS君が職員の手を振り切って再び舞台によじ
登る姿があった。
彼やその他何人かが記録した映像に僕は期待する。
今回の一件は、書こうとすればするほど大事なことが抜け落ちてい
く気がします。
それぞれの言い分や、僕がこの文に入れ込めなかったことは、いろ
んな人がそれぞれの立場で文章にしています。
どれも思いのこもった文章なので、ぜひ読んでみてほしいです。
↓
のページから「長居公園テント村強制撤去問題」をクリック。
支援者が撮影した映像(バリケードの外にいた僕のすぐ横で撮られ
た映像があります)
「人間、元気があれば何でもできる!」と猪木はそう言った。
それになぞらえて言うならば、「人間扱いしなければ何でもできる」
ということを僕はその日に思い知ってしまった。
「墨東綺譚」を書いた永井荷風は反骨の人としても有名だが、日記
の上では威勢がよくても実際に社会に対して声を上げることはなか
ったという。
荷風のように親の財産もあまたのお妾さんも文才もない僕は、日記
の上だけにはならないように声を上げて生きたい。
おっちゃんたちが芝居を選んだように、僕は得意分野の歌を選ぶ。
と、ここではかっこよさげに言っておいて締めましょう。(笑)
おまけの歌は次号からまたアップします。
長文のお付き合い、どうもありがとうございました。
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